「やりたい仕事がない」で検索した時点で、もう動き始めている。
僕も同じだった。いや、今もその途中にいる。
30代、ずっとお金のためだけに働いてきた。不満があるわけじゃない。でも「この仕事がやりたい」と思ったことは、一度もなかった。
この記事は、そんな僕が最近ようやく「軸」を見つけて転職活動を始めた話だ。答えはまだ出ていない。でも、同じように悩んでいる30代の人に「自分だけじゃないんだ」と思ってもらえたら嬉しい。
お金のためだけに働いた10年間

就職も転職も、判断基準はずっと「給料」だった。
「年収が上がるなら」「条件がいいなら」。それだけで仕事を選んできた。周りから見れば、それなりに順調だったと思う。
でも心のどこかで、ずっと引っかかっていた。
日曜の夜になると、なんとなく気が重くなる。月曜の朝、目覚ましが鳴るたびに「あと5分」を3回繰り返す。
はるさん「日曜の夜、毎週ため息ついてるよね」
バレていた。
不満はない。でも、やりがいもない。「不満がないから続けている」だけの仕事を、この先あと30年やるのか。その問いが、30代に入ってからどんどん大きくなっていった。
「やりたい仕事」を探すほどドツボにハマる


危機感を覚えて、行動してみたことはある。
自己分析の本を読んだ。ストレングス・ファインダーもやった。適職診断は何個試したか覚えていない。
結果はどれも「なるほど」とは思う。でも「これだ!」にはならない。



「診断結果は”クリエイティブ系”って出たけど、具体的に何すればいいの?」
適職診断あるあるだと思う。方向性は出るけど、目の前の行動につながらない。
そのうち「やりたいことを探さなきゃ」というプレッシャー自体がしんどくなってきた。SNSを開けば、同世代が「天職見つけました」と投稿している。同窓会に行けば、生き生き働いている旧友がいる。
「やりたい仕事」を探そうとするほど、見つからない自分が情けなくなる。
完全にドツボだった。
隣で変わっていくはるさんを見て気づいたこと


転機は、意外なところにあった。
去年、はるさんがやりたい仕事を見つけた。転職して、新しい職場で働き始めた。
最初は「よかったね」くらいに思っていた。でも、日が経つにつれて変化がはっきり見えてきた。
朝の表情が違う。仕事の話をするときの声のトーンが違う。帰ってきて「今日こんなことがあってさ」と楽しそうに話す。



「今の仕事、大変だけど楽しいんだよね」



「……うん、わかる。見ててわかる」
正直、眩しかった。羨ましかった。
でも同時に、気づいたこともある。はるさんは「やりたい仕事」を最初から知っていたわけじゃない。いろんな経験を経て、たどり着いていた。
「やりたい仕事」は頭で考えて見つけるものじゃない。動いた先で出会うものなんだ。
隣にいる人が体現してくれていた。
「何をやるか」より「何のためにやるか」だった


はるさんの姿を見て、自分も動こうと決めた。
ただ、やり方は変えた。「何の仕事がしたいか」を考えるのをやめた。代わりに「何のために働きたいか」を考えた。
お金のため。それはもう十分やってきた。次は違う軸がほしい。
たどり着いたのが「社会貢献」だった。
大げさに聞こえるかもしれない。でも僕の場合、父の介護を通じて「何のために働くか」が変わった経験がある。あの経験が、じわじわと効いていた。
軸を「お金」から「社会貢献」に変えた瞬間、見える求人が変わった。
今まで素通りしていた仕事が目に留まる。「この会社、こんなことやってるんだ」と興味が湧く。
「やりたい仕事」が見つからなかったのは、探す軸が違っていたからだった。
今、転職活動の真っ最中だ。まだ答えは出ていない。でも「お金のため」だけで仕事を選んでいた頃とは、明らかに違う気持ちで動けている。
30代、焦らなくていい。でも動くなら今だと思う


「やりたい仕事がない」と悩んでいる30代に、偉そうなことは言えない。僕自身、まだ途中だから。
でも、この記事で伝えたかったことはシンプルだ。
- 「やりたい仕事がない」のは、あなただけじゃない
- 適職診断や自己分析で「これだ!」が出なくても、焦らなくていい
- 「何をやるか」より「何のために働くか」を考えると、景色が変わる
- 完璧な答えを待たなくていい。小さく動くことが一番の近道
そしてひとつだけ確信していることがある。
30代は、まだ選べる側にいる。
40代になると状況が変わる可能性はある。経験していないからわからないけど、選択肢が減ることは想像できる。
だからこそ「焦らなくていい、でも止まらないでほしい」と思う。
完璧な答えを待つ必要はない。僕もまだ答えは出ていない。でも「軸を変える」という小さな一歩で、景色がまるで変わった。
筋トレを3回挫折した話にも書いたけど、大事なのは完璧にやることじゃない。やめないことだ。
仕事探しも同じだと思う。



「やりたい仕事、まだ見つかってないけどさ」



「探してるんでしょ? それでいいんじゃない」
たぶん、そういうことなんだと思う。








