何もない休日の前夜、僕がやることは一つ。目覚ましアプリを全オフにすることだ。
Psychology Todayに「子どものいない夫婦は睡眠時間を確保しやすい」なんて記事(原典はこちら)があったけど、そんな研究を持ち出すまでもない。目覚ましをかけない休日は、最高だ。
ただし、うちの場合は完全に最高とも言い切れない事情がある。
豆柴のハチだ。
夜更かしは夫婦のデフォルト
平日の夜。仕事が終わってご飯を食べたあと、うちの夫婦はだいたいそれぞれ好きなことをしている。僕はYouTubeでゴルフの動画を見たり、筋トレしたり。ヨメ氏はTVerでドラマを追いかけたり、Kindleで本を読んだり。
で、気づくと日付が変わっている。
デカ太郎「あ、もう1時だ」



「……うん、知ってた」
翌朝が早いわけでもない。明日の弁当を作らなきゃいけないわけでもない。「もう1話だけ見よう」のハードルが異常に低い。Netflixで韓国ドラマにハマったときなんて、2人で「あと1話」を3回繰り返して深夜2時になったことがある。
ヨメ氏の方が僕より少し早く寝るけど、それでも日付は余裕で超えている。うちの就寝時間の「早い」は、世間の「遅い」だと思う。
目覚ましのない朝のぜいたく
で、翌朝。「今週末なんもないね」の休日がきた。
目覚ましは当然かけていない。朝の陽射しが部屋に入ってきても、スマホの通知が鳴っても、体が起きたいと思うまで布団から出ない。ヨメ氏も同じ。
自然に目が覚める。時計を見る。いい時間だ。でもまだ出なくていい。ゴロゴロする。スマホをいじる。天気予報を見て「今日どうする?」と聞く。
返事がないからまだ寝てる。もう少しゴロゴロする。



「この時間がたぶん、一番ぜいたくだと思う」



「……寝てるだけなのに?」
寝てるだけだから、ぜいたくなのだ。
ちなみにゴルフやキャンプの予定がある日は別。趣味のためなら目覚まし4つセットしてでも起きる。人間、「起きなきゃいけない」と「起きたい」では目覚めのクオリティがまるで違う。
ただし、ハチは待ってくれない
ここまで書くと「DINKsの朝、最高じゃん」という話で終わりそうだけど、そうはいかない。うちにはハチがいる。
散歩に行きたくなったハチは、布団の横で足をバタバタさせ始める。
最初は小さい。かすかにパタパタ。無視できるレベル。でも5分経つとバタバタになり、10分経つとドタドタに進化する。
さらに放置するとクンクンが加わる。足バタバタ+クンクンのコンボは、どんな目覚まし時計より強力だ。



「……はいはい、行くよ」
朝の散歩は基本的にヨメ氏が担当してくれている。僕は夜の散歩担当。ヨメ氏が「しょうがないなぁ」と起き上がって、ハチと一緒に出かけていく。
そして僕は……まだ寝ている。



「ありがとう、ヨメ氏」



「それ、起きてから言って」
目覚ましはかけていない。でもハチという名のアラームが毎朝鳴る。しかもスヌーズ機能なし、音量調整不可。
テレワークが睡眠を変えた
うちは夫婦でテレワークをしている。通勤がなくなったことで、睡眠は確実に変わった。
以前は満員電車に乗るために早起きしていた。起きたくないのに起き、眠いのに電車に揺られ、オフィスに着く頃にはもう疲れている。あの朝の消耗がなくなったのは大きい。
通勤時間がゼロになった分、単純に寝る時間が増えた。夜更かししても朝の余裕がある。始業ギリギリまで布団にいられる。これだけで生活の質が一段上がった気がする。
アメリカでは夫婦の35%が「スリープ・ディボース」、つまり別の部屋で寝ているらしい(米国睡眠医学会の調査)。いびきや生活リズムのズレが理由とのこと。
うちは同じ部屋で寝ている。テレワークで生活リズムが似通っているから成立しているのかもしれない。2人とも夜更かし、2人とも朝はゆっくり。ズレがないから、ストレスもない。
まとめ:目覚ましなしの朝、ただしアラーム犬つき
- 何もない休日の前夜、目覚ましを全オフにするのが最高の瞬間
- 夜更かしは夫婦のデフォルト。「もう1話」のハードルが異常に低い
- 朝はゴロゴロ。体が起きたいと思うまで布団から出ない……はず
- ハチの足バタバタが最強のアラーム。スヌーズ機能なし
- テレワークで通勤がなくなり、睡眠の質が一段上がった
年間36日分の自由時間のうち、けっこうな割合が「寝ている時間」に使われている気がする。生産的かと言われると微妙だけど、幸福度で言えば確実にプラスだ。
目覚ましをかけない休日の朝。布団の中でゴロゴロして、スマホを見て、「今日なにしよう」と考える。これだけのことが、こんなにぜいたくに感じるのは、DINKs夫婦ならではの贅沢かもしれない。



「ハチ、あと5分だけ……」



「無駄だよ、もうバタバタしてるよ」








