イギリスの大学が、面白い研究結果を出していた。
「ペットがいるとカップルの笑顔が増える。しかもペットが部屋からいなくなった後も、その効果が続く」
ロンドン大学のBarklam & Felisberti(2026)が Journal of Social & Personal Relationships に発表した研究(原典はこちら)で明らかになった。ペットがそばにいると、カップルの笑顔や笑いが増える。
しかもペットが部屋を出た後もその効果が続く「アフターグロー効果」まで確認されたという。
結論から言えば、うちの柴犬ハチがこの研究を証明しているかは正直よくわからない。でも「犬のおかげで夫婦の共通話題が1つ増えた」のは間違いない。
ハチは平等主義者である
うちの柴犬ハチは、夫婦のどちらかに極端になつくタイプではない。
僕が仕事をしていると、椅子の下にお座りして待っている。気づかないふりをしていると、腕にちょんとタッチしてくる。きりがいいところでボール遊びに付き合う。
ご飯を食べていても「構って構って」は僕の方にやってくる。
じゃあ僕のほうが好かれているのかというと、寝るときは圧倒的にヨメ氏の横。くっついて寝ている。
デカ太郎「ハチ、こっちおいで」
呼んでもほぼ来ない。たまに来る。その「たまに」で1週間くらい機嫌がよくなる自分がちょっと情けない。
正直、どっちも同じくらい好きなんだと思う。ヨメ氏もたぶんそう思っている。でも寝るときだけヨメ氏側なのは、ちょっと悔しい。
「離婚したらどっちが引き取る?」問題
夫婦で冗談を言い合っていたとき、ふとこの話題になった。
「もし離婚したら、ハチどっちが引き取る?」



「俺でしょ。仕事中ずっと俺のとこに来るんだから」



「寝るときは私の横にいるけど」
お互い決め手なし。散歩は朝がヨメ氏、夜が僕。ごはんも朝がヨメ氏、夜が僕。完全に半々。ハチの世話すら完全折半になっているのは、うちらしいといえばうちらしい。
結局「離婚しなきゃいいんじゃない?」で話が終わった。ハチが夫婦の離婚抑止力になっている可能性がある。
お母さんに預けたら嬉しそうに走っていった
ハチを僕の実家に預けることがある。夫婦で旅行に行くときとか。
預ける瞬間、ハチはお母さんのところに嬉しそうに走っていく。しっぽ振りまくり。そして僕たちが家を出るとき、こっちを見ない。



「全然寂しそうじゃなかったね」



「まあ…安心ってことだよね」
安心。そう、安心。寂しくないのは信頼の証。そう言い聞かせている。
冒頭で紹介した研究では、ペットの存在が笑顔を増やす「アフターグロー効果」が確認されていた。友人同士ではこの効果は消えるのに、カップルでは持続するという。
これ、たぶん逆もあると思う。ハチにとっても、飼い主と離れた後に「アフターグロー効果」が——いや、あの走り方を見る限り、たぶんない。お母さんのところが楽しすぎるんだと思う。
「絆が深まったか」は分からない。でも共通の話題が増えた
研究の話に戻ると、犬を飼うことでカップルの親密さが増す可能性はデータとして示されている。でも正直、ハチを飼って「絆が深まったなあ」と実感する瞬間があるかと聞かれると、よくわからない。
分かっているのは、ハチがいることで会話が増えたということ。
「今日ハチがこうだった」「散歩でこんなことがあった」「寝顔がかわいかった」。同じ部屋で別々のことをしている夫婦でも、ハチの話題だけは共通言語になる。
ボール遊びの担当も決まっていないし、おやつをあげるのも気づいたほう。どっちがハチに好かれているかで張り合うこともない。ハチは平等に甘えてくれて、平等に裏切る。お母さんのところに走っていくように。



「結局、ハチは誰が一番好きなの?」



「おばあちゃんじゃない?」
たぶんそう。研究者の皆さん、次は「犬は飼い主と祖母、どちらになつくか」を調べてほしい。うちのデータなら提供できる。








