DINKsのメリット・デメリットは前回の記事で整理しました。
じゃあ、具体的に何をすればいいのか。
正直に言うと、僕たち夫婦も全部できているわけではありません。遺言書はまだ作っていないし、老後の住まいも深くは考えていない。でも「何を備えるべきか」を知っているのと知らないのでは、30代の動き方がまるで変わります。
この記事では、DINKsが後悔しないために押さえておきたい5つの備えを、我が家の実例も交えて整理します。
お金|「仕組み化」しないと浮いたお金は消える
DINKsの経済的優位は、戦略的に使わないとただ消えます。収入が増えると支出も増える「ライフスタイル・クリープ」という現象があって、これはDINKsが最もハマりやすい罠です。
我が家のルールはシンプル。
- NISA・iDeCoは夫婦それぞれ満額枠を利用
- 先取りで積立に回す(残りで暮らす)
- 「年1回の贅沢枠」は別予算で確保する
がく「先に投資に回して、残りで暮らす。これだけ」



「言うのは簡単だけど、キャンプギア買いすぎてない?」
……痛いところを突かれますが、仕組みがあるから趣味にも使えるわけです。
老後の目標額は、年金以外で3,000万円以上が1つの目安。DINKsなら20〜30代から始めれば無理なく届く可能性が高いレンジです(運用成績・税制・支出水準により上下します)。
大事なのは「いくら貯めるか」より「仕組みを早く作ること」。金額は後から調整できます。
関係性|「同居人化」を防ぐには意識的なメンテナンスがいる
子どもという「共通プロジェクト」がない分、夫婦関係は放っておくと劣化します。これはDINKs特有のリスクです。
僕たちの場合、決まった「夫婦会議」はやっていません。ただ、お金・仕事・将来のことは定期的に話すようにしています。
- 共通の趣味を持つ(うちはキャンプとゴルフ)
- 別々の趣味・時間も尊重する(僕は麻雀、はるさんは読書)
- お金の話をタブーにしない



「来月のカード引き落とし、見た?」



「……見てない。見たくない」
こういう会話がナチュラルにできるのは、結婚前に子どもの話も含めて価値観をしっかり擦り合わせたからだと思います。
ポイントは「喧嘩をしない関係」ではなく、「小さな違和感を早めに言語化できる関係」を目指すこと。形式より中身です。
住まい・法律|一番後回しにされがちだけど一番重い
住まい:「一人になっても住めるか」で選ぶ
DINKsの住まい選びで見落としがちなのが、「夫婦のどちらか一人になったとき、ここに住み続けられるか」という視点です。
チェックポイントはこのあたり。
- 駅徒歩10分以内(運転をやめた後も移動しやすい)
- 総合病院・クリニックへのアクセス
- スーパー・ドラッグストアが徒歩圏
- マンションなら管理の質、戸建てなら平屋 or バリアフリー動線
うちは正直、老後視点では選んでいません。実家と職場の中間という基準で決めました。ただ、次に住み替えるタイミングがあれば、ここは意識したいと思っています。
法律:遺言書と任意後見は「早すぎる」くらいでいい
子どもがいない夫婦の相続では、相続人が誰かで遺言書の効力が大きく変わります。
| 配偶者と一緒に相続人になる人 | 遺留分 | 「配偶者に全て」の遺言の効力 |
|:–|:–|:–|
| 亡くなった人の親(存命の場合) | あり | 親から遺留分侵害額請求をされる可能性が残る |
| 亡くなった人の兄弟姉妹(親が他界済の場合) | なし | 遺言で配偶者に全財産を残せる |
兄弟姉妹には遺留分がないため、両親がすでに他界しているケースでは、公正証書遺言を1通作っておくだけで配偶者に財産をまるごと残せます。
公正証書遺言の費用は数万円〜十数万円。親が存命のうちは遺留分の問題が残るため、生前贈与や生命保険の活用など、遺言書とセットの設計が必要です。
加えて、認知症に備える任意後見契約も検討価値があります。信頼できる第三者を後見人として事前に指定しておく制度です。
僕たち? 正直まだ作っていません。でも調べれば調べるほど「早く作ったほうがいい」と感じています。遺言書は書き直せるので、「今のベスト」で一度作っておくのが合理的です。
コミュニティ|仕事と家族以外の「第3の居場所」
DINKsは子どもを通じた地域コミュニティとの接点がありません。自由ではあるけれど、加齢とともに社会的に孤立しやすいということでもあります。
僕の場合、仕事と家庭以外の居場所はこのあたり。
- 飲み仲間(月1回の定例会)
- ゴルフ仲間(週末ラウンド)
- 麻雀仲間(平日夜にたまに)
- えいちゃんの散歩で会う犬友



「週末なにしてた?」って聞かれて「ゴルフ→麻雀→犬の散歩」って答えたら笑われた



「おじいちゃんのスケジュールだね」
笑い事ですが、「仕事を辞めた瞬間に繋がりが消える」状態を避ける保険として、これ以上のものはないと思っています。趣味を通じた繋がりは年齢に関係なく続く。
まとめ|5つの備え、30代のうちに着手する
| 領域 | やるべきこと |
|:–|:–|
| お金 | NISA・iDeCo夫婦フル活用。先取り積立の仕組み化 |
| 関係性 | 定期的な対話、共通の趣味、別々の時間の尊重 |
| 住まい | 「一人になっても住めるか」の視点で選ぶ |
| 法律 | 公正証書遺言+任意後見契約の準備 |
| コミュニティ | 仕事・家族以外のサードプレイスを複数持つ |
どれも派手ではありません。でも、この5つを20〜30代のうちに着手するかどうかで、40代以降の自由度と安心感が大きく変わります。
DINKsに正解・不正解はありません。あるのは、「二人で納得しているかどうか」だけです。
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